居酒屋業態での経験を持たず入社して活躍している方が数多くいる「鮨 酒 肴 杉玉」。
さらにこれまで飲食業界で豊富なキャリアを積んできた方が入社を希望するケースも増加し続けています。その理由は何なのか?約20年に渡って飲食業界ひと筋のキャリアを持つ後藤有陽さんのこれまでの歩みを通じて、飲食業界経験者にとっての「杉玉」の魅力とその可能性を紐解いていきます。
「飲食業界で培ってきた経験を活かしたい」。
そう思える場所が「杉玉」だった
後藤さんは飲食業界ひと筋でキャリアを築いてこられたそうですね。
後藤有陽さん(以下、後藤):高校生の時に地元三重の海鮮居酒屋でアルバイトを始めてから20数年、ずっと飲食業に携わっています。
飲食業界のどこに魅力を感じましたか?
後藤:もともと人と話すことが好きで、子どもの頃からリーダーシップをとりたがるタイプでした。アルバイトではホールで接客をしていたんですけど、お客様との会話がとにかく楽しくて。「何歳なの?」と聞かれて「15歳です!」と答えると「15歳!慣れてるなー」と驚かれたり、色々な人が自分の接客をたくさん褒めてかわいがってくださったりしてその楽しさを感じ、そのときから将来は絶対飲食業界で働きたいって思ったんです。ただ、料理のことは何も分からず、ただただ接客をしたいという気持ちでしたね。
その後はどんなキャリアを?
後藤:名古屋の大学に進学してすぐに居酒屋のアルバイトを始めました。その店では調理、接客、メニュー開発などすべてがこれまで自分が出会ったことのない『師匠』と言うべき上司に出会って「この人のもとで働きたい!」と思い、大学卒業後はその運営会社に就職したんです。社長からも目をかけてもらい、イタリアンと和食がひとつになった100坪の新規店舗でイタリアン部門の店長兼副料理長を任されて今の基盤となる経験を積みました。その後、夜中まで行列が途切れなかった人気店舗のカフェの店長を任せていただきました。初めての業態でしたが、まずは「全盛期の売上を達成する」と目標を定めました。
カフェの店長時代を振り返ってみていかがですか?
後藤:25歳の時に店長として意気揚々と乗り込んでいったわけですが、最初はどんな人間なのかスタッフさんからも様子を見られていたと思います。そこで、お客様への向き合い方や調理のクオリティに徹底的にこだわるだけでなく、何を聞かれてもすべてに対して真摯に答えるなど、これまでに培った経験や知見を惜しみなく発揮することを心掛けましたね。そうするうちに徐々にスタッフさんからの信頼を勝ち取ることができました。何度かメディアにも出させていただいたため、B級グルメグランプリのテレビ特番で愛知県代表として全国優勝してさらに客足が伸び、足かけ2年半で目標にしていた売上を達成することができました。最終的に店長を5年務めたところでさらにキャリアアップしたいと思い、転職することにしました。カフェ時代は、やりがいや達成感はとても大きかったですが、店舗設備の修繕許可がなかなか下りない中で営業をして、やり切れない思いもありました。 自分がこの先より成長するためにも基盤がしっかりしていることも大切だと考えて、韓国料理店に転職をたんです。
韓国料理店から「杉玉」に入社するまでの経緯は?
後藤:会社自体も成長している韓国料理店に転職して給料は上がったのですが、トップダウンな企業風土によって現場でチャレンジしてお店をより良くするといったアクションができなかったんですよね。ここでもっといいお店を作っていきたいという思いを叶えるのは難しいと感じて、次の場所を探すために思い切って退職しました。当時「杉玉」のことは知りませんでしたが、スシローを手がける会社の新業態で出店を加速させていると聞いて興味を持ち面接に臨んだところ、面接官だった課長と意気投合して入社を決意したという流れです。
どんな話で意気投合したんですか?
後藤:飲食業界に身を置いた15歳の時から変わらない「お客様と心を通わせたい」という思いや僕が実践してきた接客スタイルなどをひと通り語った後に、課長が「熱いですね!僕、熱い人好きなんですよ。一緒にやりましょう」と。それを受けて「杉玉」がこれからさらなる成長を目指す中で、自分もその力になりたいという強い気持ちが芽生えました。それまで和食に特化した経験は無かったのですが、分からないことは聞きながら覚えればいいわけですし、僕の経験を必ず活かせる場だと思えたので特に不安を感じることはなかったですね。